草木の緑が、段々と濃くなり徐々に暑くなる日も多くなってくる五月。
暦上では、夏を意味する立夏へと向かいます。立夏はニュースや新聞などで聞いたことがある人は多いと思いますが、「 小満 」という日は知っていますか?小満と言われもなんとなくの想像をするのも難しいですよね。
今回は小満の意味や由来、子供への伝え方など詳しくまとめてみました。
小満の意味、由来は?

小満の読み方は、「 しょうまん 」と読みます。
小満は、二十四節気の一つで順番でいえば八番目に当たります。二十四節気は一年を24等分したものに季節の名前をつけたものです。小満は、毎年5月21日頃ですが、必ずしも毎年同じ日が小満とは限らないので気をつけましょう。
また5月21日のその日を小満と言いますが、次の節気である芒種の前日6月6日頃までの期間のことを表す場合もあります。
暦についての解説をしているこよみ便覧では、「 万物(まんぶつ)盈満(えいまん)すれば、草木枝葉繋る 」と記載されています。
小満は、「 すべてのものに勢いがつきはじめ、草木が生い茂ってくる時期 」のことを意味しています。
また別の説では、秋にまいた麦が、冬を越して穂が実るため農家が落ち着く頃だとされており、そのため農家が小さく満足を得られることから、小満と言われるようになったとも言われています。
沖縄では、次の節気にあたる「 芒種 」と小満を合わせた「 小満芒種(すーまんぼーすー) 」という言葉がありますが、梅雨の時期を表す言葉として使用されています。
この時期は沖縄、九州地方では梅雨に入るので台風も多くなります。GW過ぎで旅行疲れや出かけ先で病気をもらってくることもあるので注意してください。
小満の季節の意味は?

二十四節気をさらに約5日おきにわけて、気象の動きや動物、植物の変化を知らせたものを七十二候と呼びます。七十二候は、気象や動植物の様子を短い文で表しているのが特徴です。小満の七十二候をまとめてみました。
- 初候 蚕起食桑(きこおきてくわをはむ)5月21日頃
蚕(かいこ)が桑の葉っぱをたくさん食べだす頃です。蚕がつむぐ繭(まゆ)は、絹糸になり人々の生活を支えていました。
- 次候 紅花栄(べにばなさかう)5月26日頃
紅花の花が一面に広がる頃です。紅花は染料、口紅になるので大切にされました。
- 末候 麦秋至(むぎのときいたる)5月31日頃
麦の穂が、なり始める頃です。秋にま蒔いた麦が収穫の時期を迎えます。
小満の時期には何を食べる?

小満の時期に絶対これを食べなくてはいけないというものはありませんが、旬のものを食べると季節を感じることも出来ておすすめです。
小満の時期にぜひおススメの食べ物は、「 麦秋(ばくしゅう) 」です。麦秋とは秋にまいた麦のことです。
また、ハト麦はビタミンやカルシウム、鉄分、食物繊維が多く含まれるので、麦ご飯は、高血圧や便秘など健康を送るためにはもってこいの食べ物です。
他にも、小満の時期に旬を迎える食材はこちらです。
- そら豆
- アスパラガス
- 紫蘇(しそ)
- 枇杷(びわ)
- 鱚(きす)
- 鰹(かつお)
- 車海老など
この時期の車海老は、甘味が強く食感もぷりぷりです。新鮮なお刺身や塩焼きで食べるとさらに甘味が増して美味しいですよ。
子供への簡単な伝え方は?
お子様に小満の意味をわかりやすく伝えてあげましょう。
「小満って知ってるかな?
畑や田んぼの実がたくさんついてきて、花、虫さんたちも活発に動いている頃という意味を持っているんだよ。
秋にまいた麦の種が、穂をつける時期でもあるんだよ。麦の穂がちゃんと育っているのをみて少し満足したから小満と言われるようにもなったんだよ。
昔は、農作物が出来ない年は、生きるのにも大変な時代だったんだよ。今ちゃんと食べれていることに感謝しようね。」
こんな感じで説明してあげると分かりやすい伝え方になると思います。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
小満の時期になると、地域によっては梅雨入りが始まります。室内が、湿気で洗濯物が乾かなかったりじめじめして悩んだりしがちです。
小満の時期に入ったら、室内の湿気対策やエアコンの動作確認、掃除などを行うと梅雨以外にも少しずつ暑くなってくるこの時期にもすぐに対応できるでしょう。
6月からは、衣更えが待っているので、少しずつ整理をして準備を行うようにしましょう。また湿気が増える頃なので食中毒にはくれぐれも注意をして美味しい旬の食材も楽しんでみてください。