カレンダーなどを見ていて、「 清明 」という文字を見たことはありませんか?
大人の方でも、意味や由来など詳しいことを知っている方は案外と少ないと思います。「 立春 」、「 夏至 」、「 冬至 」など節句の中でも、聞いたことのある言葉はあると思いますが、「 清明 」はそこまで知られていないですよね。
今回は、清明の意味や由来、子供への説明の仕方など紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください(^^)。
清明の意味は?
まず読み方ですが、「 せいめい 」と読みます。
清明は二十四節気の一つで五番目に当たります。二十四節気とは、一年を24等分して季節の名前をつけたものです。
清明の意味ですが、「 すべてのものが清らかで、行き来とする様子 」を表しています。
暦便覧という暦についての解説書には、「 万物発して清浄明潔なれば、此芽は何の草としれるなり 」と記載されています。清明は清浄明潔の略だとも言われています。【下記はyoutubeより参照しております】
2019年の清明は、4月5日です。2020年は4月4日、2021年も4月4日です。
4月5日のことのみならず次の節気(穀雨)の前日までの期間のことを表す場合もあります。ですので4月5日~4月19日までの期間を清明とすることもあります。
清明の由来は?
中国の二十四節気には、清明節と言われる祝日があります。
清明節は、先祖のお墓参りをしたり掃除をしたりする日で、掃墓節とも呼ばれています。日本のお盆に似たような行事ですね。
他にも、日本の沖縄には、清明祭(シーミー)という中国から伝わってきた伝統風習が、今もなお続いています。中国の清明節と同様で先祖のお墓参り、掃除、お墓の前でお餅や果物、お菓子を食べます。中国の清明節とやはり似ていますね。【下記はyoutubeより参照しております】
首里地方では御清明(ウシーミ―)と呼ばれています。お盆やお正月に帰省をしなくても御清明には帰ってくる人は多いと言われています。
清明の季節の意味は?

二十四節気をさらに約5日おきにわけて、気象の動きや動物、植物の変化を知らせたものを七十二候と呼びます。
七十二候は、気象や動植物の様子を短い文で表しているのが特徴です。清明の七十二候をまとめてみました。
- 初候 玄鳥至(つばめきたる)4月5日頃
南の国からつばめが渡ってくる時期です、つばめの別名は玄鳥です。
- 次候 鴻雁北(こうがんかえる)4月1日頃
雁が北へ帰る時期です。雁は夏をシベリアで過ごし、冬は日本へ帰ってくる渡り鳥です。
- 末候 虹始見(にじはじめてあらわる)4月15日頃
雨が上がった後に虹が見え始める時期です。春の虹は、ぼやけてすぐに消えてしまいますが、段々と虹もくっきりとして残るようになってきます。
清明の時期には何を食べる?

清明の時期に、絶対これを食べなくてはいけないというものはありませんが、ぜひ旬の食材を味わってみるのがいいかと思います。
清明の時期にはこれらの食材が旬を迎えます。
- 三つ葉
- ふき
- にら
- 新じゃが
- ごぼう
- たらの芽
- 鰆( サワラ )
- 初ガツオ など
特に魚のさよりは、春の時期が旬で脂がのっていて美味しいといわれています。鮮度が命の刺身で食べると、より一層おいしさを感じられることでしょう。
子供への簡単な伝え方は?
清明をお子様に伝える際には、このように言えばわかりやすいと思います。
「 今日は清明っていう日なんだよ。
清明っていうのは木やお花、動物たちすべての生き物が、いきいきと活動をはじめる頃ですよってお知らせしてくれてるんだよ。
ちょうど桜が綺麗だからお花見しにいってみようか。 」
このような形で説明してあげましょう。
この時期は入学や入社など、新しい環境になっていく時期です。
花も咲き動物たちも、活動を本格的に開始し、春の訪れを強く感じる季節でもありますので、お子様にはその様子を説明しつつ、体験させるのも思い出として残るのでいいのではないでしょうか。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
春の暖かさを実感できる季節なのが、清明の時期です。
つばめの巣が、玄関やベランダに出来ることもこの時期ならではですね。つばめは「幸運、子宝」などと言われている縁起のいい鳥です。
そんな縁起のよい鳥が飛びまわる清明の時期は、草木や動物だけではなく、人間も赤ちゃんの出生率も他の季節よりも高いのだそうです。
春の時期には、様々な新しいことが待ち受けていますが、一歩づつ前を向いてチャレンジする気持ちを忘れないでいきたいですね。