「 煩悩って何? 」と子供から聞かれたら、うまく説明できますか?
「 煩悩ってのはなぁ~・・・・・・ 」と筆者の場合は、なってしましました。大人でも聞かれたら、うまく答えるのも難しい気もします^^;。
今回は、煩悩の意味や由来、子供への伝え方の例などを、出来る限りわかりやすくまとめてみました。
参考になれば幸いです。
この記事の目次です
煩悩の意味や由来は?

煩悩とは・・・仏教における教義の一つで、心身を乱して人の心を悩ませるものです。
語源は、サンクリット語のクレーシャから来ています。心の乱れ、汚れという意味を持っており、仏教では人々の苦しみや悩みは、この煩悩から来ているというような考えにあるとされています。
煩悩のない世界を涅槃(ねはん)と言いますが、修行僧は、そこに最終的にはたどりつくために、毎日修行を頑張っています。
しかし逆に、煩悩は苦しみだけを生み出すものではないという考えもあるのです。
たとえで話せば、家族を養うために働こう、ずっと長生きをしていたいという願いは、悪い願いではないという考え方です。煩悩は人によって宗派によってそれぞれだということになります。
煩悩を捨てるとはどういう意味?

煩悩を捨てると聞くと、どんなことをイメージしますか?
煩悩は、一般的に欲と捉えられますが、宗派や考え方によっては欲を持つこと自体を否定はされていません。
欲が強くなりすぎてしまうと、自分自身を抑えることが難しくなり、自分、他人までにも迷惑をかけてしまうことになります。
煩悩を捨てるということは、欲を持つことを否定しているわけではなく、行き過ぎた欲、怒りなどの執着心を捨てるといった意味になります。
よく愚痴ばかり言う人がいますが、そのような方は自己中心的な考えをしているので、自分自身でコントロールが出来なくなっているのです。最終的に周りも自分も傷つけてしまいます。
煩悩を捨てるの意味をはき違えてしまうと、ただ単に何も思わない、考えもないロボットになってしまうので、ある程度の欲は必要とでも言えるでしょう。
煩悩の数108は何?由来は?
煩悩の数は、108あるといわれておりますが、由来は諸説があります。
例えば・・・・
このように、諸説で様々な由来があります。
除夜の鐘はなぜ108回つくの?

除夜の鐘をなぜ108回つくのかといいますと、108という数字は、煩悩の数だと考えられています。
人には、108の煩悩があり、その悩み事を払う為に108回鐘をつきます。
しかし、必ず108回鐘を突くお寺ばかりではないそうで、お寺によっては108回以上鐘をつくところもあります。
除夜の鐘は、煩悩を払う意味を込めて大晦日の日に108回つくのが一般的だと思いがちですが、正式な形では、107回を大晦日につき、108回目の鐘は新年が明けてからつくのが正式な形なんだそうです。
なぜ新年が明けてから残りの鐘をつくのかに対しては、その年の煩悩に振り回されないようにという意味があります。
またお寺によっては、除夜の鐘を鳴らさないお寺もあります。東西本願寺や妙心寺などでも、教義に合わないといった理由から鐘をつきません。
煩悩の考え方も、宗派や考え方で変わってくるので、一概に除夜の鐘は必ずつくものではないということがわかりました。宗教の奥深さが分かりますね。
子供への簡単な伝え方は?

煩悩について、子供にわかりやすく伝える場合にはこのように伝えるといいと思います。
( 例 ) ○○ちゃん・くんはお友達に対して「これいいなあ。ずるいなあ」って思ったりすることある?
おもちゃ取られて「どうしておもちゃ取るの!!」って怒ったりすることもあるかな?煩悩(ぼんのう)っていうのはねそういう気持ちのことを言うんだよ。
このような形で、煩悩をわかりやすく、たとえ話で伝えてあげるとわかりやすいでしょう。除夜の鐘については上記を離した上で、
( 例 ) この気持ちを人は108個持ってるんだって。除夜の鐘っていうのは、この108個の悩みをお寺の鐘を鳴らすことで、一個ずつ無くしていってるんだって。
そして来年は煩悩(ぼんのう)に悩まなくてもいいようにって、お寺のお坊さんが一年の最後の日(31日)にしてくれてるんだよ。
説明の他に、実際にお寺の鐘の音を聞いてみると、これが除夜の鐘なんだ!と実感が沸くと思いますので、静かに聞いてみるのもいいかもしれませんね。
お寺によっては、実際に鳴らせるところもあるようなので、実際に自分の手でついてみるのもいいでしょう。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
小さい頃の年末の大晦日には、家族や親せきと一緒に、くの神社やお寺でお参りをして、鐘を突いた記憶があります。
「 ゴォォン 」という鐘の音にびっくりして、楽しくなって何度も突きたいと、親にせがんでいたような気もします(笑)。子供ならほぼ遊びになります。
除夜の鐘を聞きながら、一年の締めくくりと新たな一年を穏やかな気持ちで迎えたいですね。
皆様の参考になれば幸いです。