半夏生ってみなさん聞いたことあるでしょうか。
初めてこの言葉を聞いたという方もいらっしゃるかもしれませんね。
半分の夏?なんのことだろってそう思いませんか?あまりなじみのない言葉だと思いますが、半夏生は、はんげしょうと読み、古くから伝わってきたものなのです。
今回は半夏生(はんげしょう)の意味や由来と、子供への伝え方について、ご紹介したいと思います。
半夏生とは?意味は?

半夏生(はんげしょう)とは、二十四節気の他に、季節をもっと詳しく説明するために作られた、暦日のことを言います。
よく八十八夜や彼岸などは聞いたことあると思いますが、こちらも半夏生と同じ雑節と呼ばれる分類にあたります。
半夏生は夏至から数え11日目のことを言います。そこから五日間も半夏生といいます。
この意味ですが、田植えの目安ですよ、という意味が含まれているので、夏至の後は半夏生に入るまでに田植えをすると
収穫がいいとされてきました^^。
農家の人にとっては大事な時期にあたります。チュウ(夏至)ははずせ、ハンゲ(半夏生)は待つな、ということわざがあります。
半夏生以降の田植えは、収穫が減少するということを、ことわざでも表しているくらいです。
天候があまりよくなく作業に遅れが生じても、半夏生の日以降は田植えをしないというのが鉄則だったので、こういわれてきたのでしょう。
しかし地域によっては半夏生の期間は、逆に農作業は休むというところもあるようです。
半夏生の由来は?

なぜ半夏生と呼ばれているのかといいますと二つの説があります。
② ドクダミ科の半夏生という花が、このころにちょうど生えてくるから
同じ植物ですが二つとも違う植物です。どちらにも半夏の文字があり、時期も同じ頃に生える為二つの説が生まれました。
ドクダミ科の半夏生は別名、片白草と呼ばれており毒草の一種です。
7月初旬から花を咲かせ葉の枚数の一部だけが白くなります。その姿が半分だけ化粧をしているかのように見えるので、
名前が半化粧、そこから半夏生になっていったとされています。
二つとも名前はよく似ていますが、実物を比べて見ると全く違うので、興味がある方はぜひ調べてみてください。
物忌の日とは?
半夏生の日は物忌みの日でもあります。物忌みとは、野菜や、水、肉など食べること飲むことを禁じ、畑の神様を奉り、神酒や麦団子を神様に備えることを言います。
不純なものに接しないように、心身共に忌むことを指しているようですね。
どういうことかといいますと、半夏生の五日間は天から毒が降るといわれており、井戸にふたをしてこの日に摂った野菜なども食べてはいけないといわれていました。
地域によってはそれぞれの物忌みが行われており、三重県ではハンゲという妖怪が徘徊する、埼玉県では竹の花を見ると死んでしまうので、竹林に絶対に入ってはいけないなどがあります。
そしてこの物忌みは田植作業で疲れた体を癒すために、昔の人が考えたものではないかという言い伝えもあります。
昔は機械があるわけでもなく一つ一つ手作業でしたので、重労働だったのかと思います。
少しでも体と心を休めてまた頑張ろうという考えで作ったのかもしれませんね。
子供への伝え方は?

子供への簡単な説明方法ですが、このように伝えるとわかりやすいと思います。
「半夏生って言うのはねこの時期を目安にして、田植えを終わるようにしましょう。という期間のことだよ。
昔の人はねいろんな日を決めてそれに従ってあれやらなきゃ!これが終わるころだなって考えてたんだよ。
昔の人がこうやって時期を決めて田植えして、収穫してたから○○ちゃんやママたちが今ご飯とか食べれてるんだよ。」
このような形で説明してあげてください。
農家の人にとっては大事だった期間、というのを教えてあげましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、半夏生(はんげしょう)の意味や由来と、子供への簡単な伝え方をお伝えしました。
昔の人の知恵にはほんとに感心しますよね。今は機械も出来てとても便利になりました。
田植えをしてきた昔の人たちは、天候にも左右されて、はたしていつ田植えをすれば一番収穫量が増えるのか、ということも分かっていたと考えると、生きる力ってすごいなと思います。
こうやって田植えに適した時期を見つけてきたのですね。
半夏生の時期は日ごろ農業をしてくれている方への感謝、こうやってご飯を当たり前に食べれている裏には、大変な努力があることを忘れずに、ご飯を食べるのもいいかもしれません^^。