イースターのモチーフと言えば卵が有名ですが、
ウサギも重要なシンボルなのをご存知ですか?
日本では卵のイメージが強いですが、
イースターバニーを手がける職人もおり、
卵と同様に大切にされています。
ひよこを始め、新たな命が誕生する卵が、
イエスの生まれ変わりを祝うイースターのモチーフになるのは、
納得しやすいですが、ウサギは一見すると関係がないように見えます。
最近では国際化の影響か、
幼稚園でもイースターをお祝いすることもあるようなので、
子供にウサギとイースターの関係について聞かれるかもしれません。
でまかせを話したり、ごまかしたりして済ませないためにも、
イースターの重要なシンボル、
イースターバニーについて調べてみましたので、参考にしてください。
イースターバニーとは?意味は?

イースターバニーとは、イースターに登場するウサギのこと。
ウサギは卵と同様に、命や繁殖を象徴するヨーロッパでは、
おめでたい動物です。
というのも、ウサギはネズミと同様の齧歯類(げっしるい)で、
哺乳類の中でもトップクラスに多産という特徴があります。
妊娠している状態でも、次の子供を授かることができるのです。
そのためときには、1度の出産で10羽以上の子供を生むことも。
さらに、4日ほどの短期間の休止期の後に、
すぐ10日前後の発情期に入る、というサイクルを繰り返すため、
ほぼ1年を通して出産を繰り返します。
愛らしいウサギは、弱い動物。
大地ではキツネや狼といった肉食獣に捕食され、
空からはタカや鷲が狙われており、
自然界では厳しい立場に置かれているのです。
常に狙われているので、
どんどん繁殖して数を増やすことで種を維持しています。
強い繁殖力を持つウサギは、繁栄や命を連想させ、
処刑されたイエスの復活を祝うイースターにはぴったりというわけです。
日本でも、ネズミが多産な動物として、
縁起が良いとされていたのと同じ理由です。
さらに、ウサギは春が訪れて丸裸だった大地が芽吹く頃に、
元気よく飛び跳ね始めます。
いかにも、春の明るい雰囲気にぴったりだと思いませんか?
ウサギは命や繁栄だけでなく春も象徴しているのです。
キリスト教が一般的になる前、
ヨーロッパには土着の宗教が信仰されていました。
キリスト教が信仰される地域が広まる過程で、
こうした土着の宗教の要素を取り込んだ歴史があります。
「Eostra(エオストラ)」はウサギがシンボルで、イースターバニーがいるのは、
ドイツ付近の西ヨーロッパとアメリカに限られます。
また、ウサギのつぶらな瞳は、月をイメージするものでもありました。
月は満月から徐々に形を変えて新月で姿を消した後、
再び姿を表して満月に戻る、ということを繰り返します。
こうした月の満ち欠けをイエスの復活になぞらえて、
イースターのシンボルになったとも言われています。
イースターバニーの発祥は16世紀と意外と最近で、
子供が良い子でいたかどうかを裁判官として、
審判する役割がありました。
現在ではオモチャやお菓子など、
子供が喜ぶアイテムをバスケットに入れて、
ご家庭に配って回る役目を担うようになりました。
イースターバニーと卵の関係は?

ヒヨコはピクリとも動かない卵が中で成長し、
何時間もかけて殻を破ります。
イエスの復活とはこそれだけ凄い奇跡、
ということで卵はイースターのシンボルとなっています。
イースターになると、家やお店が春らしくカラフルに装飾され、
ヒヨコやウサギなどをかたどった小物も用意されます。
街や家が楽しげな雰囲気になるので、
イースターは子供にとって楽しみなイベント。
中でもエッグハントは子供に人気のゲームです。
公園や家の中など、一定の範囲の中で、
隠されたイースターエッグを見つけるゲーム。
昔は、ゆで卵をペイントしたものが主流でしたが、
現在はプラスチックや発泡スチロール製のものもあり、
中にお金やお菓子といった子供が喜ぶ物を入れておくこともあります。
エッグハントは、海外の映画やスヌーピーにも登場するゲームなので、
イースターはごく最近まで日本では馴染みありませんでしたが、
エッグハントはなんとなく知っていた人も多いのではないでしょうか。
このエッグハントが理由と言われています。
真っ白な普通のゆで卵よりも、
キレイにペイントされていた方が子供が喜び、
探すモチベーションが高まるからだそうです。
現在のイースターエッグにお金やお菓子を入れておくのと同様ですね。
そして、いよいよイースターバニーと、
イースターエッグの関係についてですが、
これもエッグハントと関係があります。
先ほども触れた通り、
イースターの時期にウサギをシンボルにしていたのは、
ドイツの土着の宗教で行われていたお祭りでした。
しかしこのドイツの春のお祭りはイースターそのものにも、
影響を与えたお祭りでもありました。
とは言ってもイースターにウサギが登場するのは、16世紀と意外と最近。
あるときに子供がエッグハントをしていたとき、
急にウサギが飛び出してきました。驚いた子供はウサギが飛び出してきた方角をふと見ると、
イースターエッグがあり、それを見た子供は「ウサギが卵を生んだ!」と大喜び。
このエピソードが広まるうちに、イースターバニーが誕生したのです。
もともとドイツ周辺は、
キリスト教に関する宗教美術にも、
ウサギはたびたび登場していた経緯があるので、
イースターのシンボルとしても自然に受け入れられたのでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、イースターバニーって何?どんな意味があるのかを調べてみました。
イースターバニーの誕生も意外な出来事から誕生したんですね。
イースターの由来や意味については、下記をご覧ください!
日本では、本来のイースターとは別で、
イベント的な部分が何となく大きく感じます。
子供たちが楽しんだり喜んでくれるなら、
いいかもしれませんが、
本来の意味もしっかりと伝えたいですよね。
お店でも、イースター用のグッズも売っていますので、
子供と一緒に作る際に簡単に説明をしながら、
準備すると理解しやすいと思います。
ぜひ、素敵なイースターをお過ごしくださいね!