「イースターって何?」子供から聞かれたら、なんて答えますか?
日本で定着した欧米のイベントと言えば、クリスマスとバレンタインくらいのものでした。
しかし、最近ではこれにハロウィンが追加されました。ハロウィンの時期には、仮装した人やハロウィンパーティーなどの、イベントが開催されます。
幼稚園でも、仲良しの子供たちが仮装して、集まってパーティーをすることもあるそうです。
そして、これらのキリスト教のイベントの中でも、新たに定着しつつあるのがイースター。
今まで馴染みなかったイベントなので、どういったものかよくわかりませんよね。
今回は、イースターの由来や意味について、そして、子供への簡単な伝え方も詳しく見ていきましょう。
イースターって何?意味は?

イースターとは、日本語ではキリスト教の復活祭のこと。
十字架にかけられて処刑されたイエスが、3日後に復活したことを祝う、キリスト教では最も古い祭日です。
キリスト教は、お祈りの際に、「父と子と、聖霊との御名によって、アーメン」、という決まり文句のようなものがあります。
イエスは子である人間でもあり、父である神でもあり、人間の心の中にいる神である聖霊でもあると考えられています。有名な三位一体という考え方ですね。
マリアの子として生まれ、処刑され人の生を終えたイエスは、復活した後は神として生まれ変わったと考えられ、イエスが起こした奇跡の中でも特に重要なもの。
そのため、イースターは真っ先に祭日となったのです。
現在でも欧米諸国ではイースターの時期に休暇があり、イースターを大切に過ごす習慣が残っています。
また、春分の日を迎えてすぐ後の満月の日から、最も近い日曜日がイースターの日となります。
そのため、イースターは、クリスマスやハロウィンと違い、毎年、日にちが微妙にズレます。
イースター前の40日間が、イエス復活に備える期間で、レントと呼ばれています。
その間は、肉、バター、卵などの動物性の食品を避けて、質素な食事で過ごし、お祝いなども避ける時期となっています。日本の喪中とイメージが近いでしょうか。
レントを終えたイースターは、逆にお肉や卵、バターをふんだんに使ったご馳走を用意し、イエスの復活をお祝いするのです。
卵を可愛らしくペイントしたイースターエッグを使ったゲームもしますから、子供たちには、待ち遠しいイベントでしょうね。
イースターの由来とは?

イースターは、キリスト教において重要な祭日ではありますが、そもそもの由来はイエスの復活だけではありません。
クリスマスが、当時の地域的な宗教にとって重要だった、冬至のお祭りと融合したように、イースターも地域の風習に影響を受けています。
復活祭は、英語の表記では「Easter」と書きますが、これはかつてドイツの地へ大移動したゲルマン民族の、神話に登場する春の女神、「Eostre(エオストレ)」の名前と、春の月の名前「Eostremonat(エオストレモナト)」から名付けられました。
ちなみに、春の女神は冬至を終えて、力を取り戻した太陽と共にやってきます。そのため日が昇る方角の東は、Eostreの名前からeastと名付けられたのです。
さらに、ドイツでは、このエオストレモナトに、春の訪れをお祝いする祭典があり、このお祭りは卵やウサギがシンボルとして表れるなど、現在のイースターとの共通点が見られます。
つまり、イースターはイエスの復活をお祝いすると同時に、厳しい寒さを終え、春の訪れを喜ぶ日でもあるのです。
子供にはこうやって伝えましょう。

イースターは、まだまだ日本には馴染みが薄いイベントですし、季節を楽しむためのイベントとして認識されています。
キリスト教圏のイースターと違い、レントの期間やレントを控えたお祭りの謝肉祭もないので、イエスの復活の話をしてもあまりピンと来ません。
そこで、春の訪れを喜ぶイベントとして説明するのがオススメ。
「イースターは、キリスト教のイエスという外国の人が、神様として生まれ変わったことをお祝いする日。
ウサギは1度にたくさんの子供が生まれるし、ひよこは卵の中でゆっくり成長して、何時間もかけて殻を割って生まれてくる。
生まれる、って凄いことなんだよね。
だから、イエスが生まれ変わったお祝いの日にも、ウサギや卵が登場するの。
昔は卵が高価だったから、イースターっていう特別な日に、用意したとも言えるね。
イースター用に卵はキレイな色で飾り付けするんだよ。雪や寒さで元気がなかった植物や動物が、暖かくなって元気を取り戻して動物がたくさん生まれたり、植物の芽が出てくる時期が春。
だから、冬が終わって春がやってきたことを、お祝いする意味もあるんだよ。」
子供は、ウサギやキレイな物が好きですから、キレイにペイントされたイースターエッグや、イースターバニーのエピソードを交えると、楽しんで聞いてくれると思います。
イースターをお祝いするなら、年齢によっては、ペイントやシールなどで卵を実際に飾り付けるなど、口頭だけでなく、体験を交えると理解が深まりやすくなるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、イースターの意味や由来と子供への簡単な説明についてお伝えしました。
イースターバニーについては、下記をご覧ください!
イースターエッグについてはこちらをご覧ください!日本ではイースターも、クリスマスと同様に、季節を感じるイベントとして浸透しています。
宗教的なイベントなので、正しく行わなければ、と肩に力が入りがちですが、難しく考える必要はありません。
もともとは、春の訪れを喜ぶお祭りでもありますから、ちょっとしたご馳走を用意して、子供が喜ぶキレイな卵を用意するだけ、くらいの気持ちで気軽に楽しんでくださいね。