「なんで大の文字を焼いているの?」
「五山送り火って何?」
こんな質問を子供から聞かれたら、なんて答えますか?
大人でも答えるのが難しいと思います。
地元に住んでいらっしゃる方には、簡単に答えられる
質問かもしれませんが、筆者は、全く分かりませんでした。
京都で行われる、かがり火行事のこと。
テレビなんかで見たこともある方も
いらっしゃると思いますが、
「大」の字が印象的な夏の恒例行事の一つです。
有名ですよね。
毎年ニュースでもとりあげられて興味はあるけど、
よく知らないし、ましてや、子供からこれなに?
っていわれても説明なんてできないですよね。
しかも「大」文字だけが五山の送り火ではないんですよ!
知っていましたか?^^
大人も子供も知らないと損!?
京都の五山送り火の文字のことがよくわかるように、
意味や由来、子供への説明のポイントをまとめてみました。
五山の送り火の文字の意味

京都の送り火はニュースでよく見る「大」文字だけではなく、
他に「妙」、「法」の三つの文字と船と鳥居の絵からなっています。
毎年、8月16日にお盆で帰ってきていたご先祖様が、
またあの世へ迷わないで帰れるようにと、
始めたのがきっかけなんだそう。
送り火の文字の意味なのですが、
いまのところははっきりとしたことが、
分かっていないようです。
● 誰がどうして行ったのか?
● なんでこの文字なのか?
定かではありません。
一つの諸説とすれば室町時代に足利義政が、
初めに行ったということがひとつにあげらています。
そのほかにも様々な諸説があるので、
どれがただしいのかはいまだ分かっていません。
五山の送り火の由来は?
由来や起源はこれまた不明です。
しかし、ちゃんとした灯す順番があり、
五山の送り火は・・・
大文字
↓
妙文字
↓
船
↓
左大文字
↓
鳥居
の順番になって点火されます。
送り火は、先祖が正しく帰れるようにと灯すので、
みたてられ、お経の一つ「妙法」を唱えながら、
精霊船に乗り、あの世へ帰るため、三途の川を渡り、
最後に西にある鳥居をくぐり帰れるように。
という意味合いが含まれています。
ご先祖様をちゃんとお送りしてあげましょうという、
大事な意味が込められているのですね。
五山送り火とは結局なに?
五山送り火とは、葵祭・祇園祭・時代祭とともに、
京都の四大祭りの一つです。
必ず8月16日に精霊送りのかがり火を焚く行事です。
各山に各文字が順序に点火されていきます。
①「大」20時00分点火
→ 無病息災とかかれた木を点火材に
使用している大文字山にて
②「妙」20時05分点火
→ この山では点火の際に読経が行われます。
また送り火終了後は、「題目祭り」「さし踊り」が行われます。
西山及び東山にて
③「船」20時10分点火
→ 16日朝早くから割り木が運ばれます。
こちらも送り火終了後は読経が行われます。
舟山にて
④「左大文字」20時15分点火
→ 左大文字山にて。
⑤「鳥居」20時20分点火
→ 他の山に比べ木を組むように置くのではなく、
松をそのまま突き立てるので、
火が走るように燃え上がります。
羅山にて。
街の明かりもすべて消え、一時間静かに燃え続けます。
その光景は、幻想的で、いい意味でしんみりした
空気になるようです。
余談ですが・・・
五山なのに「大文字・左文字・船・鳥居・妙・法」なら、
6つじゃないの?なんて思いますよね。
「妙・法」は二つで一つの山です。
元々1307年に「妙」が先にでき、
そこから350年後に「法」が出来たのだそうです。
点火消火も同じタイミングでするそうですよ!
子供への説明は?

子供へ説明する際、回りくどくいってしまうと、
よくわからないというようになってしますので、
五山送り火についての説明ポイントは、
こんな感じでつたえるといいかもしれません!
① 毎年決められた日に行われるということ
(その意味も説明してあげる)
② 文字の意味はまだよくわかっていないということ
③ 京都の大きな山々で行われているということ
そこをポイントにして話してあげると、
子供もなんとなく、分かってくれると思います。
「送り火はお先祖さんが正しく、あの世へ帰れるための目印なんだよ」、
なんて言い方もいいかもしれません。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、京都で行われる五山の送り火の意味や由来についてと、
子供への説明のポイントをまとめてみました。
五山の送り火の文字の意味、知ってました?
京都の五山送り火の意外と知られていない文字の意味!
意味や由来は、はっきりとしたことがわかってなく、
謎に包まれていることが多いのですが、
お先祖様を大事にする、という心がけは、
いつも時代も変わらないようですね。
この機会に、お子様がいらっしゃる方は、
一回見に行ってみるのもいいかもしれませんね。
本場で見る、送り火は迫力がきっと違うと思いますよ。
見終わった後は、家族みんなで、
「先祖様!また来年もあそびにきてね!」
なんて声をかけるのも素敵ですね。