「恵方巻きの具材にどんな意味はあるのかな?」
そんな疑問を持った事ありませんか^^?
今は、節分の行事食になっている恵方巻き。
コンビニや、スーパーなどで売っている恵方巻きをみると、
意外や意外、中身の具が違う事に「あれっ?」っと思いました^^。
前回、下記の記事で、
・恵方巻きが普及したのは、ほんの30年前のこと。
・恵方巻きには伝統的な意味や、先人たちの知恵などは関わりが無い。
などをお伝えしました。
なので、本当に具材の意味なども無いのかどうか気になったので、
今回は、恵方巻きの具材の意味はあるのかを調べてみます。
皆様の参考になれば、幸いです^^。
恵方巻きの具材の意味はあるの?
縁が切れないように、まるごとかぶりつく恵方巻き。
恵方巻き具材には、幸福が逃げないように巻き込むという
意味合いがありますが、具材1つ1つには意味があるのでしょうか。
結論を先に言いますと・・・・
具材そのものには、特別な意味合いはありません!!
大阪が発祥となっている恵方巻きの習慣は、お新香が漬け終わる時期
ということもあり、新香巻きを用いていました。
今では、七福神にあやかって7種類の具材が最もオーソドックスですが、
10種類や12種類の恵方巻きもあり、丸ごとかぶりつくには
少し大変かもしれませんね。
地域によっては、「これを入れなければ恵方巻きではない」、
ということがあるかもしれませんが、魚介類中心の海鮮巻きや、
ロールケーキも販売されていることから、どの具材を加えても
恵方巻きとして食べられると言えるでしょう^^;。
一般的に使われる具は?

恵方巻きの具材にコレと言った決まりはありませんが、
何を入れても自由と言われればかえって迷ってしまうもの。
そこで、一般的に使われる恵方巻きの具材を色々見てみますと・・・
【パターン1】
・うなぎ・たまご・しいたけ・きゅうり・さくらでんぶ・かんぴょう・生姜など【パターン2】
・さくらでんぶ・あなご・たまご・しいたけ・きゅうり・かんぴょう・にんじんなど【パターン3】
・うなぎ・伊達巻き・しいたけ・さくらでんぶ・菜の花・かんぴょう・きゅうりなど【パターン4】
・あなご・しいたけ・おぼろ・レタス・かんぴょう・高野豆腐・たまごなど
こうして、オーソドックスな恵方巻きを4パターン見てみると、
何を巻いてもいいとは言ってもある程度、
王道パターンは決まっているようですね。
あなご、たまご、しいたけ、きゅうり、さくらでんぶ、かんぴょうの
6種類にもう1つ何かを加えるのが最もメジャーなパターンではないでしようか。
ちなみに、おぼろというのはエビやタイなどの魚介をすり潰したもので、
さくらでんぶのような鮮やかピンク以外にも、オレンジ色のものもあります。
恵方巻きの具材は・・・・
♦ 野菜の緑
♦ かんぴょうやしいたけの黒、
♦ うなぎやあなごの白
♦ たまごの黄色
♦ おぼろやでんぶの赤など
恵方巻きの具材は色とりどりです^^。
恵方巻きを食べる節分は、立春の前日で、立春とは暦の上では春が始まる日。
現在は新年は元日から始まりますが、昔は立春が新年の始まりでした。
つまり、節分は今でいう大晦日のような役割を果たしていました。
そのため、節分は立春に備えて厄払いをする日であり、
新年に備える日でもあったのです。
お寿司はもともと、酸っぱいものという意味の「鮓」と
書いていましたが、時代とともに「寿(ことぶき)を司(つかさど)る」
という漢字に変化して、お祝いに書かせない食べ物となりました。
「魔滅」に繋がる豆まきと、穢れを取り除く節分に
全く関係ない巻き寿司が定着したのは、
人々に春や新年の訪れをお祝いしたい気持ちが
どこかにあったからかもしれません^^。
また、恵方巻きのこれらの色合いは、ちらし寿司とも重なりますね。
具材もオーソドックスな恵方巻きとちらし寿司では同じものが多いです。
恵方巻きとちらし寿司の関係
少し話がそれますが、ちらし寿司が恵方巻きと同じように色鮮やかなのは、
昔の中国から伝わる四神相応という考え方に由来しています。
四神とは、玄武、朱雀、青龍、白虎の4つの幻獣のことで、
日本でも平安京はこれらの加護を受けるために、
四神へ配慮した造りとなっていると言われています。
♦ 玄武は黒で冬、
♦ 朱雀が赤と夏、
♦ 青龍は緑で春、
♦ 白虎は西で秋となり、
♦ 中央は黄龍が守護して黄色
が象徴する色です。
ちらし寿司に四神と黄龍を象徴する色を加えることで、
よりおめでたい食べ物にしていたのです。
非科学的なことではありますが、色に配慮して具材を揃えると、
自然と栄養バランスも整います。
ちらし寿司と恵方巻きでは違いますし、
恵方巻きでは何を巻き込んでもいいとされていますが、
せっかくなら5色を意識して具材を選んではいかがでしょうか^^。
七福神との関係は?

恵方巻きが7つの具材を巻くのがオーソドックスなのは、
七福神にちなんでいるからです。
七福神を象徴する7種類の具材を巻き込んで食べることによって、
体に七福神の加護が授かるようにとの意味が込められています。
七福神とは、7柱の神様をまとめた呼び方で、宝船に乗った姿でおなじみです。
七福神の加護を受けると、7つの災いを取り除かれ、
7つの幸せが訪れると言われています。
ちなみに、七福神は・・・
● 大黒天(だいこくてん)
● 毘沙門天(びしゃもんてん)
● 恵比寿天(えびすてん)
● 寿老人(じゅろうじん)
● 福禄寿(ふくろくじゅ)
● 布袋尊(ほていそん)
● 弁財天(べんざいてん)
の7柱の神様を指しますが、現在のメンバーに固定されたのは江戸時代で、
達磨(だるま)や、お多福(おたふく)吉祥天(きっしょうてん)の
どれかを加えて八福神とすることもあります。
とは言え、先ほども触れたように、
恵方巻きの具は厳密には決まっていないことから、
どの具がどの神様を象徴しているということはありません。
上述した通り、恵方巻きが大阪の限られた地域だけの風習だったころは、
恵方巻きは7種類どころか細いお新香巻きでした。
節分の時期が、お新香を漬け終わる時期だったからです。
全国的に広まっていくうちに、具材が増えていきました。
もともとは大阪の花街が発祥の風習ですから、
いくら一般的なご家庭向けへ販売しても、
花街の風習では家庭の行事にするには抵抗があります。
そこで、年間行事として取り入れやすいように、
7種類の具材を加えて七福神に結びつけて恵方巻きの風習に
神秘的な意味合いを加えたのかもしれませんね。
まとめ
いかがでしたでしょうか^^?
今回は、恵方巻きの具材に意味はあるのかを調べてみました。
具材に意味はないということが、意外に思えました。
恵方巻きが、これだけ知られていて、すごく伝統っぽさがあるのに、
先人からの意味合いも無く、ただイベント風だけで、
ここまで広まっているのもすごいなぁと感心します。
色々な具材を各家庭で揃えながら、恵方巻きを食べると
楽しいですよね。それぞれの家庭独自の恵方巻きが
あって面白いかもしれません^^。
ちなみに、恵方巻きの方角の決め方については、こちらをご参照ください。
皆様の参考になれば幸いです^^。